AGA(男性型脱毛症)治療とは
AGA治療とは、AGA(男性型脱毛症)の克服と進行を抑えることを目的とする治療です。
服薬や注入治療、植毛などの治療を行い、AGAによる薄毛が気にならない生活を目指します。
AGA(男性型脱毛症)とは
AGA(男性型脱毛症)を発症すると頭頂部や生え際の毛髪が徐々に細く短くなり、最終的にAGAの発症箇所から毛髪が生えなくなります。
また初期のAGAに気付く場合には、抜け毛の増加がきっかけとなる場合も多いです。
国際抗老化再生医療学会雑誌によると、
1日50〜100本程度の抜け毛は生理的範囲といわれています
AGAは進行性であり放置によって症状が進行し、脱毛範囲が広がることが特徴です。
以下では、AGAになる原因とAGA治療で期待できる効果、治療の種類をより詳しく解説します。
AGA(男性型脱毛症)になる原因
AGAの原因は明確に特定されていませんが、男性ホルモンの一種や遺伝などによる影響が有力です。
複数の原因が混在して起こるといわれており、以下がAGAになる原因として考えられています。
- 男性ホルモンの一種
- 遺伝
- ストレス
- 不規則な生活リズム
- 過度な飲酒
- 喫煙
AGAに関わりのある男性ホルモンの一種とは、DHT(ジヒドロテストステロン)です。
DHTが毛を作る組織に作用すると、毛が細く短くなり、最終的に髪の成長が止まります。
家族にAGAの人がいる場合、遺伝的に発症リスクが高くなる可能性があります。
AGAの発症と遺伝の関連性について
国民生活センターによると、AGAの発症リスクは母親から受け継ぐX染色体の遺伝子が影響を持ちますが、他の染色体上の遺伝子も関与するとされています。
遺伝的素因とホルモンが関係し、男性型脱毛症と呼ばれる状態はテストステロン(男性ホルモン)が毛包細胞の5αリダクターゼという酵素の活性化によってジヒドロテストステロン(DHT)に変わり、これが頭髪の成長を抑制するために起こります。
引用元:AGA治療、植毛│国民生活センター
そのため家族に男性型脱毛症の人がいる場合、遺伝的に発症リスクが高まります。
その他にも、AGAの原因と考えられる要素は睡眠や食習慣、ストレス、喫煙習慣など多岐にわたります。
DHTの作用が直接的な原因とされる一方で、父親からの遺伝や生活習慣といった間接的な要因も多く関与することが特徴です。
AGA(男性型脱毛症)治療で期待できる効果
AGA治療では、AGAの進行の抑制や発毛の促進、抜け毛の予防が期待できます。
治療効果が期待するにはそれぞれの特徴を理解し、適切に組み合わせることが重要です。
- AGA治療薬による治療は1日1回の服用または塗布
- 注入治療と植毛は限られた回数で行われるのが一般的
医薬品による治療は効果を期待するまでに6ヵ月以上の期間※を要する場合が多く、治療薬の使用を継続する必要があります。
注入治療と植毛は限られた回数で行いますが、AGAの進行を抑制する効果はないため、医薬品治療との併用が推奨されます。
AGA(男性型脱毛症)治療は発毛促進と抜け毛予防の2種類がある
AGA治療に用いられる治療薬は発毛促進と抜け毛予防の2種類があり、進行度合いによって使い分けられます。
主なAGA治療薬と期待できる効果は、以下のとおりです。
AGA治療薬(形状) | 分類 | 効果 |
---|---|---|
ミノキシジル(外用薬・内服薬) | 発毛促進 | ・頭皮の血流を改善し、毛包を活性化させることで発毛を促進 ・毛の成長期を延ばす |
フィナステリド(内服薬) | 抜け毛予防 | DHTの生成を抑制し、脱毛の進行を防ぐ |
デュタステリド(内服薬) | 抜け毛予防 | フィナステリドと同様の作用を持つが、より広範囲のDHT生成を抑制する |
国立研究開発法人科学技術振興機構による男性型脱毛症治療薬の標的とその研究動向では、外用剤のミノキシジルや内服剤のフィナステリドに続く画期的な治療薬はまだ創出されていないと提示されています。
ミノキシジルは血行促進によって毛根に作用し、髪を太く強く成長させる効果が期待できます。
内服薬は外用薬に比べて全身への効果が高いですが、
副作用のリスクも比例するため体質によっては慎重な使用が必要です。
フィナステリドとデュタステリドは、AGAの原因となるDHTの生成を抑えることで、毛包の縮小を防ぎ、脱毛を進行を抑制する効果が期待できます。
発毛促進と抜け毛予防を組み合わせることで、AGA治療の効果を期待できるでしょう。
あなたのAGA(男性型脱毛症)の進行度と治療方法は?「セルフチェック診断」
AGAは進行性であるため、治療の負担を抑えるには早期治療が重要です。
ここでは、簡単なセルフチェックでAGAの進行度を診断し、それに応じた治療方法を確認できます。
以下の質問に答えて、該当する項目の個数から自分のAGAの進行度を確認してください。
現在20代でも発症している方はいるので自分の年齢関係なく進行度を理解しておくのは大切です。
年齢 | AGA発症率 |
---|---|
20代 | 10% |
30代 | 20% |
40代 | 30% |
50代 | 40% |
セルフチェック診断
- 最近生え際が後退してきた気がする
- 頭頂部の地肌が見えている
- おでこが以前より広くなっている
- 以前より髪の毛が細く柔らかくなってきた
- 枕や排水口などに抜け毛が増えた
- 徐々に薄毛が進行している実感がある
- 頭皮が脂っぽくべたついている
- 脂肪分の多い食事を摂ることが多い
- 喫煙している
- 過去AGAを発症している家族がいる
セルフチェック診断結果 | |
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チェックが0~1つ | AGAの可能性は低いですが、頭皮ケアをして薄毛対策を心掛けましょう |
チェックが2~3つ | AGAが進行している可能性があるため、不安であれば医師への相談がおすすめです |
チェックが4つ以上 | AGAが進行している可能性が高く、まずは医師に相談してみましょう |
該当項目が2個以上から、AGA治療を受けられるクリニックでの相談がおすすめです。
セルフチェックで今の状態を正確に知り、必要に応じて医師に相談してみましょう。
AGA(男性型脱毛症)治療の副作用と注意点
AGA治療を開始する際には、以下の副作用と注意点を抑えておくことで治療をスムーズに進めやすくなります。
- 医師による診断を受ける
- 副作用リスクを理解する
- 治療効果の実感には時間がかかることを理解しておく
AGA治療薬は必ずクリニックで処方されたものを使用し、進行度合いにあった治療薬を使用しましょう。
また、事前にAGA治療薬における主な副作用を知り、異変があれば早めに医師に相談することが大切です。
症状 | 特徴 |
---|---|
頭痛、めまい | 比較的軽い副作用に分類され、多くの場合、薬剤の使用を中止すれば改善される |
肝機能低下 | 長期服用が影響する場合があるため、定期的な健康診断(血液検査)が推奨される |
性欲減退、精液減少 | ホルモンバランスへの影響が原因で、治療を続けるか中止するかは医師と相談する必要がある |
多毛症 | 頭皮以外の部位(顔や腕、背中など)に過剰に毛が生える場合がある |
動悸 | 血圧の変動に関連するため、既往歴がある場合は事前に医師への相談が必要 |
AGA治療は長期継続が前提となるため、医師に相談しておくことで副作用に関する不安を軽減して治療を継続できるでしょう。
なおAGA治療は、脱毛の進行を遅らせることや、発毛を促進することが目的です。
治療効果で毛髪量が増えたとしても、維持には治療の長期的な継続が必要であることを理解する必要があります。
- 治療開始から6ヶ月以上で効果が現れる場合が多い
- 治療効果には個人差がある
6ヶ月程度が平均的に治療効果が現れる時期となりますが、進行度合いなどによって変わるため、注意が必要です。
AGA治療を開始する際には、副作用と注意点を理解しておくことが重要となります。