肌再生医療でニキビ跡は治療可能?クレーター肌のへこみの治療方法を紹介

肌再生医療でニキビ跡は治療可能?クレーター肌のへこみの治療方法を紹介

「肌再生医療でニキビ跡は治療できる?」

「クレーター肌のへこみは再生医療で改善できるの?」

ニキビの治療後の中には、時間経過で改善が期待できるものとできないものがあります。

改善が期待できるもの:肌の赤みや色素沈着

改善が期待できないもの:肌のへこみ

ニキビの治療跡にクレーターのように深いへこみが残る場合、セルフケアでは改善が難しく、ニキビ跡が残り続けることは珍しくありません。

しかし、肌再生医療では、これらのニキビ跡を根本から改善できる可能性があります。

本記事では、肌再生医療を活用してニキビ跡を治療する方法について詳しく解説します。

この記事でわかること
  • ニキビの基礎知識
  • 肌再生医療の特徴
  • 肌再生医療の種類
目次

ニキビ跡の赤みやへこみは炎症による皮膚組織の破壊が原因

ニキビ跡が残る主な原因は、ニキビが発生した際の炎症によって皮膚組織が破壊されるためです。

特に、膿を伴う重度のニキビでは、炎症が深部にまで達し、肌の奥にあるコラーゲン繊維がダメージを受けることで、肌表面にへこみやクレーターのような痕が残ります。

ここでは、肌再生医療の前に、ニキビの症状や原因についてご説明します。

ニキビは毛穴のつまりが原因で起きる皮膚疾患

ニキビとは、正式名称を「尋常性ざ瘡」といい、毛穴に皮脂が詰まり、常在菌であるアクネ菌が増殖してしまうことで起きる症状です。

ニキビは大きく分けると以下の3段階に分けられます。

  1. 炎症のない「面ぽう(開放面疱)」
  2. 炎症が始まる「紅色丘疹(炎症性面疱)」
  3. 毛穴の外壁が破壊され膿み始める「膿疱(膿疱性面疱)」

治療後に跡が残りやすくなるのは炎症が始まる「紅色丘疹」であり、放置していると状況が悪化しやすくなります。

さらに悪化すると嚢腫(粉瘤)や結節(しこり)の原因となるため、ニキビはできる限り早めに対策して改善しましょう。

ニキビ跡には時間経過で治るものと困難なものがある

ニキビ跡の中には、時間経過で治せるものと治すのが難しいものがあります。

時間経過で治るもの:赤みや黒ずみなどの色素沈着

時間経過で治すのが困難なもの:クレーター 

赤みや黒ずみといった色素沈着は、肌のターンオーバーにより徐々に薄れていきます。

しかし、ニキビ跡でクレーターのようにへこみができた場合、炎症が肌の深層まで達して破壊されているため、自己治癒能力だけで直すのは極めて困難です。

そうしたへこみを見せなくする方法としてヒアルロン酸やコラーゲン注射がありますが、こちらは次第に吸収されるため、根本的な解決には繋がりません。

深刻なニキビ痕の治療は、肌再生医療を行うこと、改善しやすくなります。

ニキビ跡の治療で行う肌再生医療とは何か?自分の血液や細胞を用いた治療方法

肌再生医療とは「再生医療」の一種であり、患者自身の血液や細胞を利用する高度な治療法です。

この方法では、再生能力を持つ幹細胞や成長因子を活用し、皮膚組織の自然な修復を促進します。

特に、クレーターのような深いニキビ跡の場合、レーザー治療では改善が難しいため、再生医療は有効な選択肢となります。

ここでは、再生医療について簡単にご説明しましょう。

幹細胞による再生能力で組織のダメージを回復させるのが再生医療

再生医療は、体内の幹細胞を用いた治療方法です。

幹細胞とは、失われた細胞を再び生み出し、補充させる能力を持った細胞のことであり、体の様々な部位に存在します。

この幹細胞を採取し、培養させて体の負傷箇所に移植することで、負傷箇所の再生能力を取り戻させるのが、再生医療です。

ニキビ治療においても再生医療の有効性は確認されており、研究結果が海外の論文で報告されています

また、エイジングケアの分野でも再生医療は注目・研究されています。

シワや関節痛は、細胞の老化による代謝の減少が原因の一つです。

しかし、再生医療によってこうした老化に伴う症状の改善・予防ができる可能性が、再生医療にはあります。

まだ歴史の浅い分野ですが有効性は確認されており、近年では、平成26年11月に厚生労働省より「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」が施行されました。

これは、再生医療等の安全性の確保に関する手続きや細胞培養加工の外部委託のルール等を定めるための法律です。

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肌再生医療によるニキビ痕の治療にはどんな物がある?治療法を紹介

肌再生医療で行うニキビ跡治療は、大きく分けると「幹細胞治療」と「PRP療法」があります。

  • 幹細胞治療:自身の幹細胞を摂取・培養してクレーターに移植する治療
  • PRP療法:血液を採取・加工して移植することで自己修復機能を高める治療方法

ここでは、この2つの治療方法について詳細や治療の流れをご紹介します。

幹細胞を用いて皮膚の再生を促進する幹細胞治療

体から採取した幹細胞を培養し、傷やニキビ跡などに注入する治療を、幹細胞治療といいます。

幹細胞が傷ついた細胞に生着することで損傷箇所の修復と再生を行い、ニキビ跡のクレーターを改善します。

幹細胞治療の流れ
  1. カウンセリング:問診や検査で患者の症状や身体の健康状態を確認し、幹細胞治療が可能かを確認する
  2. 血液検査:血液を採取し、一般的な検査や幹細胞の培養液に使用する
  3. 幹細胞の採取・培養:脂肪細胞から幹細胞を採取し、2ヶ月ほど培養・増殖させる
  4. 注射:培養した幹細胞の品質を確認し、問題なければ皮下投与
  5. 術後の経過観察:定期的に状態を確認し、肌の改善状況を確認

幹細胞治療は、主にニキビ跡のクレーター改善に用いますが、上述したようにエイジングケア効果も期待できます。

これは、再生医療によって修復した細胞が、再びヒアルロン酸やコラーゲンを生成するようになるからです。

副作用で一時的な発熱や頭痛がありますが、アレルギー反応や拒絶反応ではありません。

再生医療では自身の細胞を用いるため、臓器移植のような拒絶反応が起きない治療方法です。

血液を利用して自己修復能力を高めるPRP療法

PRP療法とは、PRP(多血小板血漿)を採取して、加工して投与することで自己修復能力を高める肌再生医療です。

成長因子が多く含まれる多血小板血漿を抽出して患部に注入することにより、皮膚の自己修復能力が高まり、ヒアルロン酸やコラーゲンの生産を促します。

ニキビ跡の赤みや小さな凸凹の改善効果が期待できます。

幹細胞治療の流れ
  1. カウンセリング :PRP療法の説明や患者の健康状態の確認、症状に対する有効性をカウンセリングで確認する
  2. 血液接種・PRP抽出 :血液を接種し、遠心分離機にかけてPRPのみを抽出
  3. PRP注入:PRPを問題のある箇所に注入する

幹細胞治療との違いとしては、培養に時間がかからないので素早く行えることです。

また、赤みや小さな凹凸程度ならPRPで問題ないですが、クレーターが大きい場合だと幹細胞治療を行うことがあります。

副作用として、一週間から一ヶ月程度の赤みや内出血といった症状が出る場合がありますが、こちらは自然に落ち着きます。

肌再生医療におけるニキビ跡治療でよくある質問

肌再生医療はまだ歴史が浅く、認知度もそこまで高くありません。

そのため、どうしても不明な点というものが出やすいのが現状です。

ここでは、肌再生医療におけるニキビ治療後でよくある質問について、Q&A形式でご説明します。

肌再生医療で効果はいつ頃実感できる?

個人差はありますが、術後3ヶ月頃から効果を実感できるケースが多いです。

ヒアルロン酸やコラーゲン注射の場合は、直接注射をするため即効性があるかわりに、半年前後で肌に吸収されてしまいます。

再生医療では肌の細胞を治癒・活性化させることでヒアルロン酸やコラーゲンを皮膚が再び生成するように促すので、即効性はありませんが持続性が期待できます。

再生医療のデメリットはどんなものがある?

効果には個人差があることや、医療費が高くなりやすいという点が挙げられます。

例えば、肌再生医療の一種であるPRP療法は、患者様の血液の状態にも影響されるため、健康状態に問題があると安定した効果が得られにくくなる可能性があります。

また、肌再生医療は保険適用外のため、ニキビ跡治療でも100,000円単位での治療費が発生します。

ノリス美容クリニックではPRP注射は通常価格143,000円、幹細胞治療については要お問い合わせとなっています。

まとめ

この記事では、肌再生医療におけるニキビ跡治療の有効性をご紹介しました。

ニキビ痕は、深刻なものになると自然治癒が難しいことが多く根本的な改善が難しくなります。

そんなニキビ痕の治療として注目されているのが再生医療です。

ヒアルロン酸やコラーゲン注射のような即効性はありませんが、根本的な改善を行いたいのであれば、検討してみてはいかがでしょうか。

まずはお気軽にご相談ください/

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